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2012年5月 1日 (火)

天皇陛下の手術担当医が症状語る

 天皇陛下の心臓手術を担当した医師が、陛下の病状を初めてカメラの前で語りました。陛下は今月16日、エリザベス女王の即位60周年を祝うためロンドンへ 出発される予定ですが、現在の状況はどうなのでしょうか。世界的な名医が、陛下の驚異的な回復の裏にある手術の“秘策”を明らかにしました。

 1日で4件の手術をこなす忙しさ。冠動脈バイパス手術の世界的権威、順天堂大学の天野篤教授です。

 天野教授は今年2月、天皇陛下の心臓手術を執刀しました。その手術から2か月あまり。初めて、陛下の回復状況をカメラの前で語りました。

 「(陛下に)『テニスやってください』と。『ストレッチもどんどんやってください』と言いましたから、やられていると思う。(陛下に)『(手術の)傷は気にしなくていいです』と」(天野篤教授)

 「プレッシャーは全くなかった」という天野教授。手術をこう振り返ります。
 「やると決まった以上、逃げられない。(陛下の手術を)他に誰か代わりを託したとしたら、自分よりいい結果を出せるかといったら、出せない。(自分が) この世の中で最も(成功する)確率の高い人間ですから。全体を見たら手術としては『パーフェクト』。(重い副作用など)何も起きようがないというぐらいの 自信はあった」(天野篤教授)

 公務に復帰し、以前と変わらぬ多忙な日々を送られている陛下。それを可能にしたのは、天野教授の高い技術で陛下の体への負担を最小限に抑え、手術を成功させたことにあります。

 手術は、心臓を動かしたまま血管が狭くなっている場所を迂回させて、新しい血液の流れ道、つまり「バイパス」をつくります。天野教授は、通常は5時間から6時間かかるところを、4時間足らずで終了させました。

 73歳の男性患者への手術。陛下の手術と同じ内容です。天野教授は、胸の骨の裏側などからバイパスに使う血管を、電気メスで器用にはがしていきます。こうして体内から取り出された血管は、いずれも直径1ミリから2ミリという非常に細いものです。

 表面はきれいに処理され、1本のヒモのような状態になりました。この極細の血管を、針と糸で冠動脈に縫い合わせます。1本の血管をつなぐのに、わずか10分。この職人技こそ天野教授が「天才」と呼ばれるゆえんです。

 周囲のスタッフからも、思わず驚きの声が・・・。
 「本当にきれいな・・・本当に鳥肌が立つくらい・・・」(手術スタッフ)
 「(Q.自信があるところは?)血管のつなぎ目の形。きれい。これは誰にもマネできない」(天野篤教授)

 この手術を受けた男性患者は、陛下と同じように翌日からリハビリに取り組んでいました。この男性、実は現役の外科医です。

 「心臓外科の技術は発達しましたね。感心しましたよ。やっぱり名医に手術してもらいたいよ、誰でも。(天野教授は)天皇陛下までやってるんだもんね。(私は)胸水もまだたまっていないみたいだし」(バイパス手術を受けた外科医)

 一方、陛下は手術の影響で胸に水がたまり、退院後、2度にわたって針で水を抜く治療を受けられました。一時は、症状が悪化したのではという憶測も流れましたが・・・。

 「副作用が出る、炎症で。(胸水が)心臓の周りの『心嚢』という袋にたまると大変なことになる。血圧が下がったりとか。そこにだけは絶対(水が)たまら ないように胸腔のスペースを(水を)逃がすために大きく開放しておいた。わざと開放しておいた。だから(水は)真ん中にたまって全身的に悪さをしないとこ ろに逃げていただけ。“緊急事態を避けるための工夫”」(天野篤教授)

 先月27日の検査で、陛下の胸の水は順調に減っていることが確認されました。結果を受け、医師団は今月16日からのイギリス訪問は可能だと判断しました。

 「(手術の成功を実感するのは、陛下が)帰国の飛行機から降りられるところ。そこで自分の責任は全うされたときっと思うと思う。直接治療に携わらせてもらってすごく感謝している。(Q.患者としての天皇陛下は?)“まぶしい”かな、やっぱり」(天野篤教授)


天皇陛下の手術担当医が症状語る 投稿者 dengekinetwork

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